16 Mei 2025 - 21:26
Source: Parstoday
米経済学者サックス氏「イスラエルの戦争依存症は地域平和への障害」

アメリカの著名な経済学者ジェフリー・サックス氏が、イスラエルについて「戦争依存症に陥っている」と指摘し、「アメリカの支援がなければ、イスラエルは外交に訴えざるを得なくなるだろう」と述べました。

 ジェフリー・サックス氏はあるインタビューで、トランプ米大統領の政策について「トランプ氏は平和を求めているが、それはネタニヤフ政権の過激主義に従わない場合にのみ可能になる。アメリカは西アジアにおいてイスラエルの要求ではなく、自国の利益を追求すべきである」と語りました。

サックス氏はその上で、「イスラエルはこれまでに1度たりとも真の外交を行ったことがなく、戦争に依存している」とし、「世界はネタニヤフ氏の思惑通りに動くことはない」と強調しました。

そして、トランプ大統領がパレスチナ国家を正式承認することで平和への道を切り開けるとし、トランプ氏がパレスチナの国連加盟を支持すれば、地域は平和を回復することができると訴えました。

サックス氏はその一方、バイデン前政権が無条件にネタニヤフ首相を支持していたことを批判し、「この政策はアメリカを終わりのない戦争に引きずり込んだ」「もしネタニヤフ首相が米国の軍事援助に対する依存を減らすなら、それは米の政策変更に対する彼の理解を示すことになるだろう」と述べました。

また、イスラエルの拡張停止とパレスチナ国家の樹立を求め、「独立したパレスチナなしにはアラブ諸国との関係正常化は不可能だ」と語りました。

さらに、シリアの情勢変化および、トランプ大統領とシリア暫定政権のジャウラニ大統領との会談についても、「2011年以降のシリアの情勢変化は、同国の政権交代を狙ったものだった。この決定は14年間にわたる殺戮をまねいた。アメリカのシリア政策はネオコンの決まりきった政策だった」とし、「西アジアにおけるすべての戦争はアメリカにとって破壊的なものだった。アメリカはネタニヤフ氏とネオコンに追従して、シリアでこの危機を引き起こした」と批判しました。

サックス氏は、イスラエルは好戦的な政策の続行により地域の平和を脅かすだけでなく、アメリカの支援がなければ自らのこれまでの姿勢の再考を迫られることになり、積極的な外交とパレスチナ人の権利の支持が西アジアの安定の鍵だと見ています。

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